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SMS 1.4.1ソフトウェアとドメイン

この章には、System Management Services (SMS) 1.4.1 ソフトウェアとドメインに関する追加情報を記載しています。この章で説明する方法は Sun Fire ハイエンドサーバーシステムに適用されます。

この章では、以下の項目を説明します。


ドメインに Solaris オペレーティング環境を設定およびインストールする方法

この節では、ドメインに Solaris オペレーティング環境を設定およびインストールするために推奨される、以下の手順について説明します。



注 - システムに Solaris オペレーティング環境がプリインストールされていたり、ドメインで sys-unconfig を実行済みの場合は、未構成のドメインを参照してから作業を進めてください。




procedure icon  システムコントローラ上にネットワークインストールサーバーを設定する

ドメインで使用する Solaris オペレーティング環境をネットワーク経由でインストールするには、インストールサーバーを作成することが強く推奨されます。

この作業は、ネットワークインストールサーバーの設定に慣れている方が行ってください。

ネットワークインストールサーバーの構成の詳細については、『Solaris 9 インストールガイド』を参照してください。

スペア SC をインストールクライアントとして設定する方法の詳細については、『Solaris 9 インストールガイド』を参照してください。

パーティションおよび Solaris オペレーティングシステムの配布については、SC 上の SMS 1.4.1 ソフトウェアを参照してください。


procedure icon  ドメインをインストールクライアントとして設定する

sc0 にインストールサーバーを作成したら、Solaris オペレーティング環境をネットワーク経由でドメインにインストールする準備が整います。システムでドメインの名前を識別する必要があるので、add_install_client(1M) コマンドを使用してドメイン名の情報を追加します。



caution icon

注意 - 複数の JumpStart サーバーから Solaris オペレーティング環境をインストールしている場合は、1 つのサブネットに存在する JumpStart 起動サーバーは 1 つだけであることを確認してください。1 つのサブネットに複数の JumpStart サーバーが存在する場合は、SC 以外の余分なサーバー上で rm_install_client コマンドを実行して、JumpStart 起動サーバーとして SC だけを残してください。



add_install_client(1M) と rm_install_client(1M) コマンドについての詳細は、『Solaris 9 リファレンスマニュアル』を参照してください。

1. MAN ネットワーク上での Ethernet アドレスを取得するために、OpenBoot PROM プロンプトで次のように入力します。

次の出力はあくまでも一例にすぎず、システムに表示される特定の情報を表しているものではありません。

ok  banner
Sun Fire 15000, using IOSRAM based ConsoleCopyright 1998-2001 Sun Microsystems, Inc.  All rights reserved.OpenBoot 4.5, 3072 MB memory installed, Serial ########.Ethernet address 8:0:20:0:0:0, Host ID: 80200000.

2. SC0 上のスーパーユーザーとして、ホストドメインをインストールクライアントとして設定します。

sc0:# /install_dir_path/Solaris_9/Tools/add_install_client -e domain_man_etheraddr -s scI1_hostname:/install_dir_path   -c scI1_hostname:/install_dir_path  domain_hostname sun4u 

ここで次の点に留意します。

install_dir_path は、CD イメージのコピー先ディレクトリを指定します。

domain_man_etheraddr は、ドメインの Ethernet アドレスです。

scI1_hostname は、smsconfig -m 操作の間 SC I1 ネットワークに付与されるホスト名です。

domain_hostname は、smsconfig -m 操作中に割り当てられているドメイン I1 ネットワークインタフェースに付与される名前です。

smsconfig(1M) を使用して管理ネットワーク (MAN) を構成するを参照してください。本来、ドメインのホスト名は、『Sun Fire 15K/12K システムサイト計画の手引き』のワークシート上で定義されたものです。


procedure icon  ドメインに Solaris オペレーティング環境をインストールする

1. 機能しているネットワークインタフェースを表示します。

ok watch-net-all



注 - システムで FastEthernet ボートと Lucent PHY を併用している場合は、デバイスがテストに失敗したことを通知するエラーメッセージが表示されることがあります。エラーメッセージを無視するか、または OpenBoot PROM (OBP) パラメタ diag-switch? を false に設定してください。スイッチ設定が変更され、エラーメッセージが表示されなくなります。



watch-net-all によるレポートに man-net と関連付けられている装置の障害が表示された場合、購入先の担当者に連絡してください。

2. 管理ネットワークを使用して、SC からドメインをネットワーク起動します。次のように入力します。

ok  boot man-net 

3. ドメインに Solaris オペレーティング環境をインストールします。

インストール手順についての詳細は、『Solaris 9 インストールガイド』を参照してください。インストール中にプロンプトが表示されたときの、サイトに固有の情報、およびシステムに依存する情報については、『Sun Fire 15K/12K システムサイト計画の手引き』を参照してください。



注 - ドメイン上のオペレーティング環境については、Solaris のどのロケールでも選択することができます。SC には英語ロケールをインストールしておく必要がありますが、ドメインにはその必要はありません。



4. ドメインのノード名を変更します。

SC をドメインのインストールサーバーとして使用するときは、インストールが完了したあとでドメインのノード名を変更してください。これにより、MAN ネットワーク上でドメインと SC の間のネットワークトラフィックが減少します。ドメインのノード名は、外部ネットワークインタフェースのホスト名の 1 つ (たとえば、qfe0) に変更してください。

ドメインのノード名を変更するには、次の手順を実行します。

  1. ドメインにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. 次のように入力します。

    domain_id:# uname -S new_nodename 
    
    domain_id:# echo new_nodename > /etc/nodename  
    

  3. ログアウトします。

5. ドメインをネットワークインストールサーバーのリストから削除します。

ドメインソフトウェアをインストールした後で、インストールサーバーのリストからドメインを削除するために、次の手順を実行します。



caution icon

注意 - インストールサーバーのリストから削除しない限り、ドメインを起動ディスクから起動したり、ネットワーク経由で起動することはできません



  1. SC にスーパーユーザーとしてログインします。

  2. 次のように入力します。

    sc0:#/install_dir_path/Solaris_9/Tools/rm_install_client domain_hostname 
    

  3. の手順の手順 4 の準備として、物理ディスクの場所をメモしておきます。たとえば、次のように入力し、表示された結果を記録します。

    sc0:#ls -la /dev/dsk/c0t17d0s0
    
    lrwxrwxrwx   1 root     root          77 Oct 12 17:38 /dev/dsk/c0t17d0s0 -> 
    
    ../../devices/pci@3c,600000/pci@1/SUNW,qlc@4/fp@0,0/ssd@w21000020370dac0c,0:a
    

  4. ログアウトします。


procedure icon  ドメインの OpenBoot PROM 環境変数を設定する

1. ドメインのコンソールの ok プロンプトで、devalias リスト中の二重定義エントリをすべて削除します。

ok nvunalias duplicate_alias

ここで次の点に留意します。

duplicate_alias は、二重定義エントリの別名です。



注 - この処理は、二重定義 1 つごとに繰り返してください。nvunalias は、一度に 1 つの別名だけを削除します。削除されるのは、デバイスの別名のリストの末尾にある別名です。



2. デバイスの別名を作成する際に使用する OpenBoot PROM デバイスツリーを表示します。

ok show-devs

3. 機能しているネットワークインタフェースを表示します。

ok watch-net-all



注 - システムで FastEthernet ボートと Lucent PHY を併用している場合は、デバイスがテストに失敗したことを通知するエラーメッセージが表示されることがあります。エラーメッセージを無視するか、または OpenBoot PROM (OBP) パラメタ diag-switch? を false に設定してください。スイッチ設定が変更され、エラーメッセージが表示されなくなります。



4. bootdisk_alias を設定して、Solaris オペレーティング環境のインストール先デバイスを参照するようにします。

ok nvalias bootdisk_alias device_string

ここで次の点に留意します。

bootdisk_alias は、Solaris オペレーティング環境のインストール先デバイスの別名です。

device_stirng は、手順 3 で表示された、Solaris オペレーティング環境のインストール先デバイスを表す文字列です。

以下に例を示します。

nvalias disk /pci@3c,600000/pci@1/SUNW,qlc@4/fp@0,0/disk@w21000020370dac0c,0:a



注 - nvalias コマンドは 1 行に入力してください。上記の例では、物理ディスクの位置の ssd が起動文字列の disk に変わっています。



5. 新しく作成した NVRAM データを記録します。

ok nvstore 

6. setenv コマンドを使用して、デフォルトの起動デバイスに正しい別名を対応させます。

ok setenv boot-device bootdisk_alias

ここで次の点に留意します。

bootdisk_alias は、手順 4 で指定した、ユーザー定義の別名です。起動デバイスは、オペレーティング環境のインストール先となる起動可能なディスクと対応している必要があります。この変数は、パニックおよび自動起動の場合に使用されることになります。この変数を正しく設定することは、非常に重要です。

7. 起動デバイスの別名を設定したので、ここで次のように入力してディスクを起動します。

ok boot

未構成のドメイン

ドメインに Solaris オペレーティング環境がプリインストールされている場合や、ドメインで sys-unconfig(1M) コマンドを実行済みである場合は、ドメインの MAN ネットワーク情報を手動で構成する必要があります。



注 - ドメインの起動前には、ドメインを SC のインストールクライアントとして追加しないでください。ドメインをインストールクライアントとして設定するを参照してください。




procedure icon  ドメインネットワークを構成する

1. ドメインにスーパーユーザーとしてログインします。

2. 次のように入力します。

domain_id:#ndd -get /dev/dman man_get_hostinfo

以下に、表示される出力の例を示します。

manc_magic = 0x4d414e43
manc_version = 01
manc_csum = 0x0
manc_ip_type = AF_INET
manc_dom_ipaddr = 10.1.1.3
manc_dom_ip_netmask = 255.255.255.224
manc_dom_ip_netnum = 10.1.1.0
manc_sc_ipaddr = 10.1.1.1
manc_dom_eaddr = 0:0:be:a8:48:26
manc_sc_eaddr = 8:0:20:f9:e4:54
manc_iob_bitmap = 0x400 io boards = 10.1,
manc_golden_iob = 10

3. network-i1 のエントリを次の形式で /etc/netmasks に追加するか、既存のエントリを編集します。

manc_dom_ip_netnum manc_dom_ip_netmask

以下に例を示します。

10.1.1.0 255.255.255.224

4. /etc/hostname.dman0 というファイルを、以下の内容で作成します。

manc_dom_ipaddr netmask + broadcast + private up

以下に例を示します。

10.1.1.3 netmask + broadcast + private up

5. manc_sc_ipaddr の IP アドレスが、/etc/syslog.conf にあるものと一致することを確認します。

domain_id:# cat /etc/syslog.conf

...
*.notice                @10.1.1.1

一致しない場合は、/etc/syslog.conf ファイルを編集します。編集後、ファイルを保存して閉じます。

6. 次のように入力します。

domain_id:# ifconfig dman0 plumb
domain_id:# ifconfig dman0 manc_dom_ipaddr netmask + broadcast + private up

ここで次の点に留意します。

manc_dom_ipaddr は、/etc/netmasks にリストされているドメインの IP アドレスです。

7. これで、ドメインが構成されました。


ドメインの作成

この節では、新しいドメインを作成するための以下の手順を説明します。



注 - ドメインを作成するには、/var/opt/SUNWSMS/data/domain_id ディレクトリにドメインの idprom.image ファイルが必要です。このファイルがない場合は、購入先にお問い合わせください。




procedure icon  システムコントローラ上で新しいドメインを構築する

このマニュアル中の例では、以下の表記が使用されます。

プロンプト

意味

sc0:#

メイン SC 上のスーパーユーザー

domain_id: #

ドメイン上のスーパーユーザー

sc_name:sms-user:>

SC 上のユーザープロンプト

sms-user は、SC にログインしている管理者、オペレータ、構成者、または保守担当者の user-name です。

domain_id:sms-user:>

ドメイン上のユーザープロンプト

sms-user は、ドメインにログインしている管理者、オペレータ、構成者、または保守担当者の user-name です。


ユーザーに割り当てられる特権は、ユーザーがどのプラットフォームまたはドメインのグループに属するかにより決まります。この例では、特に断らない限り、sms-user はプラットフォームおよびドメインの管理者特権の両方を持っているものと仮定します。



注 - 以下の例では、プラットフォーム管理者がドメインにボードを追加してドメインを作成しています。ドメイン管理者にドメインを作成してもらう場合には、ドメイン管理者が addboard を実行する前に、まずプラットフォーム管理者が setupplatform を実行して、ボードをドメインの使用可能構成要素リストに登録しておく必要があります。



1. platadmn の特権を持つユーザーとしてログインし、ボードを追加してドメインを作成します。

sc0:sms-user:> addboard -d domain_id -c assign location [location] 

ここで次の点に留意します。

domain_id は、作成するドメインの ID (AR) です。

location は、ボードの位置です。指定できる location の範囲は次のとおりです。

Sun Fire 15K で有効な範囲

Sun Fire 12K で有効な範囲

SB(0..0.17)

IO(0..0.17)

SB(0...8)

IO(0...8)


たとえば、次のコマンドではスロット 2、4、および 7 にある CPU ボードをドメイン A に追加します。

sc0:sms-user:> addboard -d A -c assign SB2 SB4 SB7

次の例では、スロット 3、5、および 8 にある I/O ボードをドメイン A に追加します。

sc0:sms-user:> addboard -d A -c assign IO3 IO5 IO8

2. アクティブでないドメインからボードを取り外す必要がある場合は、deleteboard(1M) コマンドを使用します。

sc0:sms-user:> deleteboard -c unassign location [location]   

ここで次の点に留意します。

location は、ボードの位置です。指定できる location の範囲は次のとおりです。

Sun Fire 15K で有効な範囲

Sun Fire 12K で有効な範囲

SB(0..0.17)

IO(0..0.17)

SB(0...8)

IO(0...8)


たとえば、次のコマンドにより、スロット 0 のスロット 2 にある CPU ボードがドメイン A から削除されます。

sc0:sms-user:> deleteboard -c unassign SB2

次の例では、スロット 1 のスロット 3 にある I/O ボードがドメイン A から削除されます。

sc0:sms-user:> deleteboard -c unassign IO3

3. ドメインのタグを追加します。

sc0:sms-user:> addtag -d domain_id domain_tag

ここで次の点に留意します。

domain_id は、作成するドメインの ID (AR) です。

domain_tag は、ドメインに追加する新しいタグの名前 (たとえば domainA) です。

たとえば、次のコマンドは、ドメイン A のタグをプラットフォーム構成データベース (PCD) に追加します。

sc0:sms-user:> addtag -d A domainA

4. タグを削除する必要がある場合は、deletetag(1M) コマンドを使用します。

sc0:sms-user:> deletetag -d domain_id

ここで次の点に留意します。

domain_id は、タグを削除するドメインの ID (AR) です。

たとえば、次のコマンドは、ドメイン A のタグをプラットフォーム構成データベース (PCD) から削除します。

sc0:sms-user:> deletetag -d A


procedure icon  ドメインを起動する



注 - Solaris オペレーティング環境および SMS を新しいシステムコントローラにインストールするには、/var/opt/SUNWSMS/data/domain_id/idprom.image に有効な idprom.image ファイルが必要です (domain_idAR)。このファイルをまだ入手していない場合は、購入先にお問い合わせください。



SMS には、各ドメインに対応する仮想キースイッチがあり、この仮想スイッチがドメインの状態を制御します。showkeyswitch(1M) コマンドが仮想キースイッチの設定を表示し、setkeyswitch(1M) コマンドが仮想キースイッチの設定を変更します。仮想キースイッチの有効な設定は、onstandbyoffdiag、および secure です。詳細については、『System Management Services (SMS) 1.4.1 リファレンスマニュアル』を参照してください。

1. ドメインの状態を表示します。

sc0:sms-user:> showkeyswitch -d domain_id

ここで次の点に留意します。

domain_id は、状態を確認するドメインの ID (AR) です。

たとえば、次のコマンドでは、ドメイン A の状態が表示されます。

sc0:sms-user:> showkeyswitch -d A

2. ドメイン管理者 (dmnaadmn) の特権を持つユーザーとして、ドメインを起動します。

sc0:sms-user:> setkeyswitch -d domain_id  position

ここで次の点に留意します。

domain_id は、起動するドメインの ID (AR) です。

position は、仮想スイッチを on (アクティブ)、off (非アクティブ)、standbydiagsecure のいずれかに設定するよう指定します。

たとえば、次のコマンドはドメイン A を起動します。

sc0:sms-user:> setkeyswitch -d A on

3. ドメインを非アクティブにする必要がある場合は、仮想キーを off設定します。

sc0:sms-user:> setkeyswitch -d A off

たとえば、次のコマンドはドメイン A を非アクティブにします。


procedure icon  ドメインのコンソールを起動する

ネットワークコンソールを使用するために必要な条件は、以下のとおりです。

1. ドメインのコンソールウィンドウを起動します。

sc0:sms-user:> console -d domain_id

ここで次の点に留意します。

domain_id は、コンソールを起動するドメインの ID (AR) です。

たとえば、次のコマンドはドメイン A のコンソールを起動します。

sc0:sms-user:> console -d A

ドメインの console ウィンドウで、vi(1) が正常に実行され、エスケープシーケンス (~ 付きコマンド) が意図したとおりに解釈されるのは、環境変数 TERM の設定がコンソールウィンドウの設定と同じである場合だけです。

以下に例を示します。

domain_id:sms-user:> setenv TERM xterm 

ドメインのコンソールについての詳細は、『System Management Services (SMS) 1.4.1 管理者マニュアル』、および console のマニュアルページを参照してください。


ドメインの変更

ここでは、ドメインまたはシステムコントローラの IP アドレスとホスト名を変更する方法を説明します。


procedure icon  SC またはドメインの IP アドレスを変更する

1. 新しい IP アドレスでネームサービスマップを更新します。

2. ドメインまたはシステムコントローラを再起動します。


procedure icon  ドメインまたは SC のホスト名を変更する

1. 新しいホスト名でネームサービスマップを更新します。

2. ドメインで以下のファイルのホスト名を変更します。

/etc/inet/hosts

/etc/nodename

/etc/hostname.interface-card-name

/etc/net/ticlts/hosts

/etc/net/ticlos/hosts

/etc/net/ticotsord/hosts

3. ドメインまたは SC を再起動します。

4. 該当する場合には、以下のファイルのホスト名を変更します。

etc/defaultdomain (NIS ドメイン名を変更した場合のみ)

etc/hostname.* (ホスト名がファイルで指定されている場合のみ)

etc/hostname6.* (ホスト名がファイルで指定されている場合のみ)

5. SC でホスト名を変更した場合は、smsconfig -m を実行します。


procedure icon  ドメインを起動する



注 - Solaris オペレーティング環境および SMS を新しいシステムコントローラにインストールするには、/var/opt/SUNWSMS/data/domain_id/idprom.image に有効な idprom.image ファイルが必要です (domain_idAR)。このファイルをまだ入手していない場合は、購入先にお問い合わせください。



SMS には、各ドメインに対応する仮想キースイッチがあり、この仮想スイッチがドメインの状態を制御します。showkeyswitch(1M) コマンドが仮想キースイッチの設定を表示し、setkeyswitch(1M) コマンドが仮想キースイッチの設定を変更します。仮想キースイッチの有効な設定は、onstandbyoffdiag、および secure です。詳細については、『System Management Services (SMS) 1.4.1 リファレンスマニュアル』を参照してください。

1. ドメインの状態を表示します。

sc0:sms-user:> showkeyswitch -d domain_id

ここで次の点に留意します。

domain_id は、状態を確認するドメインの ID (AR) です。

たとえば、次のコマンドでは、ドメイン A の状態が表示されます。

sc0:sms-user:> showkeyswitch -d A

2. ドメイン管理者 (dmnaadmn) の特権を持つユーザーとして、ドメインを起動します。

sc0:sms-user:> setkeyswitch -d domain_id  position

ここで次の点に留意します。

domain_id は、起動するドメインの ID (AR) です。

position は、仮想スイッチを on (アクティブ)、off (非アクティブ)、standbydiagsecure のいずれかに設定するよう指定します。

たとえば、次のコマンドはドメイン A を起動します。

sc0:sms-user:> setkeyswitch -d A on

3. ドメインを非アクティブにする必要がある場合は、仮想キーを off設定します。

sc0:sms-user:> setkeyswitch -d A off

たとえば、次のコマンドはドメイン A を非アクティブにします。


procedure icon  ドメインのコンソールを起動する

ネットワークコンソールを使用するために必要な条件は、以下のとおりです。

1. ドメインのコンソールウィンドウを起動します。

sc0:sms-user:> console -d domain_id

ここで次の点に留意します。

domain_id は、コンソールを起動するドメインの ID (AR) です。

たとえば、次のコマンドはドメイン A のコンソールを起動します。

sc0:sms-user:> console -d A

ドメインの console ウィンドウで、vi(1) が正常に実行され、エスケープシーケンス (~ 付きコマンド) が意図したとおりに解釈されるのは、環境変数 TERM の設定がコンソールウィンドウの設定と同じである場合だけです。

以下に例を示します。

domain_id:sms-user:> setenv TERM xterm 

ドメインのコンソールについての詳細は、『System Management Services (SMS) 1.4.1 管理者マニュアル』、および console のマニュアルページを参照してください。